
まず、同人誌など複数ページのマンガを制作・ページ管理する機能を持っているのはクリスタの最上位バージョンEXのみ。
メディバンペイントはお絵かきソフトとしてはそれなりに機能が充実していますが、最大でも2ページ(見開き)の画像作成のみできます。ただし、「クラウドプロジェクト」を作れば、複数ページ管理も簡単。クラウドプロジェクトは、無料で3Gまで利用可能なので、十分使えそうです。
メディバンは、お金かけずにマンガを描きたい、という人向けの強力なツールになるでしょうね。
ただ、クリスタには膨大な素材と、オートアクションなどの時短のための機能が搭載されていて、漫画制作するなら、「いや、クリスタしかありえないでしょ」となっていくのではと思います。
機能的には、メディバンは必要十分な機能を網羅していて、クリスタはその上位互換という感じ。
実際使ってみた違いは、「メディバンの一番のメリットは、基本無料という点」でしょう。
プロのマンガ家がどちらを使っているかというと、圧倒的にクリスタです。
「そんな本気でマンガ描かないよ…。」という人には、基本無料のメディバンで十分かも知れません。
私は、そこまでガチにマンガ家を目指しているというわけではないのですが、どちらも試して結局クリスタを選びました。
とかね、「お絵描き」には不要だけど、漫画制作には超絶便利!超時短!っていう機能が山盛りなんですよね。
その山盛り具合が「使いこなせる気がしない…」と言う評価になるケースもあるっぽいです。
項目 | メディバン | クリスタ |
---|---|---|
印刷用PDF出力 | ×(できない) | ◎(600dpi対応) |
モノクロ2階調 | △(手動調整必要) | ◎(自動変換可能) |
フォント埋め込み | × | ○(EX版限定) |
ただし、メディバンはジャンプ編集部へのウェブ持ち込みに対応しています。
また、作品の全ページを画像で一括出力もできるので、他のソフトでつなげてPDF化すれば、問題ないと思います。
これは、本気でマンガ家を目指す人向けのやつですね。
そうじゃなくて、趣味レベルでマンガを描いてるんだけど、amazonのkindleでマンガを売って、副収入的なものにつながればいいなと思う人もいるでしょう。
私もそうです。
AmazonのKindle出版について、CLIP STUDIO PAINT (クリスタ) とMediBang Paint (メディバンペイント) の機能を比較してみましょう。
出力機能の比較
CLIP STUDIO PAINT (クリスタ):
MediBang Paint (メディバンペイント):
外部のEPUB変換ツールって、探しても、コレだ!というのが見つからない。
実は、Googleドキュメントにはダウンロード→EPUB形式というのが選べるので、Googleドキュメントに画像形式で出力したマンガをぺたぺた貼って、EPUBとしてダウンロードというのが一番楽かも。
出版サポート機能
CLIP STUDIO PAINT (クリスタ):
当たり前に対応している安心感。
MediBang Paint (メディバンペイント):
CLIP STUDIO PAINT (クリスタ):
MediBang Paint (メディバンペイント):
CLIP STUDIO PAINTは、Kindle出版に特化した機能を直接搭載しており、制作から出版までのプロセスをスムーズに行えるようサポートしています。一方、MediBang Paintは、Kindle出版に特化した機能は提供していませんが、無料で使用できるソフトウェアとして、漫画制作自体は十分に行えます。
Kindle出版を主な目的とする場合は、CLIP STUDIO PAINTの方が適していると言えるでしょう。
メディバンとクリスタの料金プラン。やはり、値段が大きな差ですよね。
1. メディバンの料金プラン
2. クリスタの料金プラン
3. 購入方法の違い
4. 対応デバイスによる料金の違い
5. 学生割引
メディバンは基本無料で使えるため、初心者や趣味でイラストを描く方にとっては経済的な選択肢となります。一方、クリスタは有料ですが、その分高度な機能が使用可能で、プロの制作現場でも広く使われています。
メディバンとクリスタの初心者向けの特徴を比較してみましょう。初心者が取り組みやすいのはどっち?
1. インターフェースの直感性
現状、どちらも「日本のアプリ」っぽくて、マニュアル見ながら使い方を覚えていかないと「どうやって動かすんだコレ?」という箇所が多いように思いました。
慣れれば、なんてことないんですけど。
2. 学習曲線
メディバンは機能が少ない分、操作覚えるのも速いと言えるでしょう。
まあ、メディバンと同程度の機能しか使わないならクリスタも同じくらいかな。
3. チュートリアルやヘルプ機能
メディバンの操作解説は公式サイトが出していることがほとんどですが、クリスタは色んなところから解説本やら解説動画が出てますね。
4. コミュニティサポート
クリスタは有名なだけあって、不明点が出たときのサポートがしっかりしています。
メディバンは、FAQにある内容は「お答えしかねます」とのことで、そりゃあそっか無料だもんねという対応。
5. 日本語対応
どっちも、しっかり日本語対応。
6. モバイルデバイスでの使用感
7. 起動速度とパフォーマンス
パソコンのスペックによっては、クリスタが重いこともあるのかな?
エントリーモデルのゲーミングPCくらいのスペックがあれば、クリスタが重い、ということはないと思います。
8.まとめ
初心者がとっつきやすいのはどっちかというと、メディバンになりそう。
機能が少ないぶん、覚えることも少なくて済むということですね。ただし、「コレコレがやりたいのに、その機能ないのかー」ということがだんだん出てきて、クリスタに移行するという人もいます。もし、長く使うならクリスタで最初から練習しておいたほうがいいかも知れません。
具体的に、何が違うのか列挙していきましょう。
1. メディバンの独自機能
2. クリスタの独自機能
3. 活用法の比較
漫画制作
メディバン:チーム機能を使って分業制作
クリスタ:ページ管理機能(EX版)で長編作品も効率的に
イラスト制作
メディバン:クラウドフォントで手軽にタイポグラフィ
クリスタ:3Dモデルを参考に複雑なポーズも描画可能
背景描画
メディバン:素材ライブラリの背景をアレンジ
クリスタ:パース定規で正確な遠近感のある背景を描画
4. プロフェッショナルな制作現場での活用
5. 学習と上達
本気でマンガを描きたい人ほど、結局メディバンペイントからクリスタに移行していっている印象。
機能としては同じようなものを持っているとは言え、メディバンの操作手順がそのままクリスタに使えるわけじゃありません。
「覚え直し」ってことになるんですね。
あと操作感も微妙に違います。
クリスタを知ってる人間からすると、「クリスタだったらもっと楽なのに…」「クリスタだったら、素材使えばすぐなのに…」「クリスタだったら…」というグチが増えてくる感じです。使い込むほどに。
メディバン好きな人には申し訳ないのですが…最終的にマンガを描きたいというあなたは、最初からクリスタにするのが良いと思います。
メディバンは、アマチュア向けという位置づけなせいかイマイチ「時短」という意識が薄い気がするんですよね…。
クリスタの「オートアクション」みたいな機能があれば、ある程度対応できるんですが、残念ながらナシ。
クリスタで、漫画の工程上めんどくさい作業が発生したとしたら…ユーザが勝手にオートアクション作って共有しちゃうんですよね。ユーザ層が暑いことが、強みになってる感じです。
効率よくマンガを描きたい、というあなたには、間違いなくクリスタがおすすめです。
関連)クリスタのレビュー
ここまでメディバンのことを、あまり良く言ってこなかったのですが、「悪いソフト」というわけではりません。
ユーザーもそれなりにいますし、基本無料でこれだけの機能が使えるのは、他にはあまりないですね。
お金をかけずにマンガを描きたい、という場合には、メディバンが一番の選択肢になるでしょう。多少工夫すれば普通にマンガ描けます。
絵が描ける無料のソフトが必要なんだ、というあなたにはメディバンペイントが良いと思います。